オラ
この頃、時間の過ぎるのがとにかく早い!そんなふうに感じている人は私だけではないのでは?私は、多分夏休みを…夏らしく過ごせなかったために身体がまだまだ残暑を求めているのかな?自分の感覚ではまだまだ9月。でも日増しに寒くなってきたし、気がつけば11月…。
でも、クリニックでは無駄に時間が過ぎてきた訳では無く…9、10月に入りクリニック全体に余裕が出来てきたのを感じています。スタッフ達も感じている感覚なんじゃないかな?外来や手術も、いつもより件数や難しい症例が多くなる日も増えているが、定時に終わる事が多くなった(しっかり休み時間が取れる)し、以前のバタバタ感が無くなってきた。各部署のリーダー達や他の職員達との連携や報告、相談がしっかり出来るようになってきたからだと思う。そして、何より患者様に親切で本当に優しいスタッフ達の集団に近づいてきたからだと思います。
先月は、レーザー白内障手術、白内障手術、緑内障手術など全ての手術件数も多く、硝子体手術だけで20件近くを執刀したが…何も無理をした感覚は無く、休み時間もしっかり確保出来ていて、緊急手術時には(剥離オペ)ランチビトレクトミーを当たり前にさせてもらえている。外来診察も穏やかな雰囲気で診察に集中できる状況が整ってきた。オーダー漏れや失礼な順番飛ばしなど…患者様を以前のように無駄にお待たせる事も無くなってきた。なんか良い感じ…。
そこで、更なる下之城眼科のステップアップを目指して…
オラ(術中診断装置)を導入する事に決めました。現行の方法(導入しないまま)では、どうしてもどの施設も抱えている弱点を、うちはより少なくして、更なる白内障手術の質の向上と術後患者様満足度を上げるために…。
先月…レーザー白内障で一区切りの目標と考えていた100眼の手術件数超えを達成できました。私の予想よりもずいぶんと早く…。導入に踏み切った自分の判断は間違って無かったんだと凄く自信になったし、その需要の多さを実感したからこそ…オラ導入の必要性を痛切に感じてきました。
オラシステムは、屈折情報を術中リアルタイムに測定できる日本初の装置で、より精度の高い手術をサポートしてくれます。白内障治療における眼内レンズ(以下「IOL」)の挿入術時に使用される術中診断ツールで、術中リアルタイムで患者様の屈折情報が把握できるため、より最適なIOL度数および固定位置が選択、確認ができるため、術後の見え方に対する患者様満足度をさらに高めることが可能になります。今までは、白内障手術で術前検査の結果からレンズ度数や固定位置を事前に決定していたのですが…切開の位置や濁った水晶体を除去することで目の状態が変化するため、術前に設定した度数や固定位置と誤差が生じることがあります。
特に多焦点および乱視用のIOL移植時においては、僅かな差が結果に大きな影響を及ぼす可能性が高いため、より正確なデータを使用することが望まれています。(現実的には、術前検査のデータは、その人の白内障の程度やその時の角膜の状態などに強い影響を受けるため、誤差が出やすい状態だと分かっていても、残念ながらその結果が分かるのは術後)大きくズレていた場合、確実に患者様満足度は低下するのは、容易に想像がつきますよね?
要は…乱視矯正やプレミアムレンズにも力を入れている限り、ベリオンと伴に患者様満足度を上げる(術後視力を上げる)のに、あったら百人力のツール(度数や位置ずれを極力少なくする)かと考えています。術前検査の情報だけでは無く、術中に測定してダブルチェックする…自分も手術を受けるならIOL挿入前には、オラで確認して欲しいと思います。
聞いたところ…ベリオンの時みたいにラーニングカーブがある技術なのと、どこまでIOLの多種類の度数の在庫をオペ室に置いておけるか?(委託契約が必要)
今、現在順調に稼働しているベリオンの精度もかなり高いので…術前検査データにバラツキが出た場合や経験でバラツキの出やすい症例、他の屈折手術を以前に受けた眼(特にLASIK術後眼など)に当面は限定して使用する予定です。プレミアムレンズは当たり前にトーリックIOL眼にも、いずれうちの必須の確認作業に出来れば…とイメージだけは先行しています。
この器械は、一切デモが出来ない代物なので…購入した施設でしか実際のところ使いやすさや欠点は分からないのです。笑。でも、期待感を持って、感覚を研ぎ澄まして自分なりにオラの技術と向き合っていきたいと思います。
レーザー白内障手術の欠点や利点、ベリオンの欠点や利点も自分で使い始めたから…気づいた点も多々あります。オラも私なりに使用して、自分の手術技術と良いところ取りをして、より患者様満足度向上にお役立てできればと考えています。一人でも多くの患者様の笑顔がこれからも見たいから…。