開院以来、自分のスタイルの一つとして緊急手術も当院が提供できる医療サービスだと自負している。

水晶体核落下や眼内レンズ落下、眼内炎、網膜剥離や急性緑内障発作など、など…。

先日も、経年変化によりバックごと眼内レンズが眼底に落下した無硝子体眼の手術の依頼を頂いた。パーフルオロンで黄斑部を保護して、眼内レンズを持ち上げ周りのカプセルをカッターで綺麗に処理して、眼内カウヒッチ法で毛様溝に逢着した。上手く既存の眼内レンズを再利用できると、本当に低侵襲のオペとして終えられる。

また、時々入る核落下のご依頼時には、核の硬さにより硝子体内でカッターで処理するか?パーフルオロンで持ち上げて超音波で処理するか?判断する。そして好んで行っているのは、7ミリの眼内レンズの強膜内固定。毛様溝逢着よりも小切開で、低侵襲オペで終えられるし、意外とセンターリング(レンズの位置)も良好である。

眼内炎は、術後眼内炎を扱う事が多いが…。いかに迅速に硝子体手術をして減菌するが肝だと思っている。そして攻め過ぎて医原性の剥離を作らない事が一番。やる事をやったら、あとは薬剤で回復を待つ。

そして、まったりしている時や逆に凄く忙しい時に入る網膜剥離の手術依頼。もちろん直接クリニックに来院して頂き、緊急手術になる場合もあります。実は、上方に原因裂孔のある網膜剥離は、ほぼ初回で完治します。側方の裂孔も高い確率でデイサージェリーで完治します。下方の網膜剥離は、基本入院施設に紹介させて頂いています。やはり、術後に厳密な体位制限が必要だと考えるからです。

急性緑内障発作時は、全例で緊急の白内障手術を行う。もちろん点滴で場つなぎはするが…。まず、硝子体を軽く切除して後房圧を下げれば、ほぼ型通りの手術となんら変わり無く手術を遂行出来る。チン氏帯が脆弱なら補強やサポートしながら…。

上記、緊急手術対応は、外来日であればランチタイムに対応しています。夕方に依頼を受けた場合は、外来終わりに…。

うちのスタッフ達は、緊急手術が必要な状態だと本当に良く理解してくれていて、私に緊急手術を気持ち良くやらせてもらえてます。

造語で…昼休みにやる緊急手術をランチビトですか?なんて言うスタッフもいます。笑。

私の体力が続く限り…緊急手術対応も当クリニックのサービスだと高いプロ意識を持ってこれからも患者様のために尽力していきたいと考えています。

下之城眼科クリニック