外来をやっていて…歪みの主訴で一番頻回に遭遇するのが黄斑上膜でしょうか?実は当クリニックでの硝子体手術患者さまの6割を占めています。

主症状は、歪みと矯正視力の低下。白内障同様に失明しません。ここが、ミソで…硝子体手術は怖いし、危険(先入観)だから、歪みは完全に治らないし(本来は悪化防止目的)といたずらに恐怖だけ与え放置されているケースが多い…。

幸い紹介して頂ける施設が複数ある当院では…定期的に手術希望の患者さまに現状や真意をお話しする機会を頂けている。

気をつけているのは…黄斑(網膜の中心)という組織の特性をまず理解してもらうこと。水晶体とは違い…神経組織で「見る事」に特化した脳だと表現すると驚かれる。その上で点眼や経過観察では、ゆっくりと悪化するのは止められず外科的に膜を取り除くのが一般的な治療(特別では無い)だと話している。もちろん…可能性のある合併症も話すしそのリカバリー法も話す。

視神経もそうだが黄斑(網膜)も神経…神経は決して再生しない。だから緑内障や加齢黄斑変性症、網膜剥離で失明する人がいる。

網膜断層装置は、どんな名医より鋭敏にその黄斑(網膜)の構造(機能)を映し出す…日常診療に無くてはならない眼科器械の一つだ。そのため術前、術後の画像比較を必ず患者さまとご家族さまに一緒に見て頂く。もちろん伏線として正常眼も理解して頂く。

類縁疾患で…硝子体黄斑牽引症候群や黄斑円孔や網膜分離(高度近視性)は…術前術後の比較画像においてその威力や説得力は一目瞭然です。

構造の回復=機能の回復 (視力回復) と単純なものではありませんが、異常な構造を正常に近づける。これ以上悪化させない…これからも当たり前の発想で丁寧に対応をさせて頂きます。

物が歪んで見えている方、困っている方は…ぜひ日帰りでの外科的対応可能な下之城眼科にご相談ください!

下之城眼科クリニック