日本人の緑内障患者の7割を占めると言われる正常眼圧緑内障。無治療でも眼圧は正常範囲内だけれども、ゆっくりと視神経障害を生じる難病です。

正直、緑内障は治せません。無治療で放置すれば…徐々に視野が狭くなり最終的に失明します。そんな怖い緑内障ですが、唯一進行を遅らせる方法(エビデンスがある)は、眼圧を下げる事です。理論上、正常眼圧緑内障の患者様の無治療時の眼圧値の30パーセント低下出来れば、進行しないと言われています。

その方法は、点眼薬や手術療法が挙げられます。

今回お話ししたいのは…眼圧コントロールが良好なのに(真面目に目薬を点眼し通院も守ってる方)何故か視野が悪化進行する人達がいるという事です。

昔から多因子による影響だと盛んに議論されてきましたが…かなりの事柄が実証されてきましたのでお話し致します。

①血圧が低い人は、最終的な中心視野に影響して悪化させる可能性

②正常眼圧緑内障の約半数が睡眠時無呼吸症候群の可能性があり睡眠時無呼吸症候群を加療しないと視野が悪化する可能性

③酸化ストレスは正常眼圧緑内障を悪化させる可能性

④不整脈や動脈硬化はハイリスク などなど。

我々眼科医も、眼ばかりにとらわれるのでは無く…患者様の全身状態や生活習慣や睡眠状態にまで思いを馳せて日々の緑内障診療にあたり他科依頼を含めアドバイスする必要があるんだと自責の念を込めブログを更新させて頂きました。

全ての領域において、日進月歩しています。患者様の少しでも為になる情報をアップしていきますので、今後ともブログもチェックしてみてくださいね!

 

 

下之城眼科クリニック