桜満開!春ですね〜。今年は花粉症がかなり猛威をふるっていますが、皆さん大丈夫ですか?また気温の変化も激しい時期なので体調管理にはお互い気をつけましょうね。

 

開院して…新たな知り合いや友達も増え、有り難い事にその方々から手術や診察を頼まれる事(相談)も増えてきた。私の知識や技術でお役に立てる内容であればと…祈る。この心理は、紹介状を持参された患者様(他院からの手術依頼時)や、初診患者様と初めてお会いする時にもいつも根底にある心理。また、知り合いだからとかで…特別な対応はしていない。

 

ほんの一例だか…。
先日、脳出血後の複視で悩んでいる知り合いを診て欲しいと…。眼位検査や眼筋運転の機能評価をする特殊検査をして、今後プリズム眼鏡で対応する方針を説明させていただいた。

また、緑内障でクリニックに定期的に通ってくださる患者様からは、本当に眼で困っている知り合いがいて、一度遠方だが診てくれないか?と。後日拝見すると…片目が黄斑変性で瘢痕状態。他眼が末期緑内障状態。こんな時は、一日も早く再生医療の技術が臨床現場で当たり前に使える日々が来るのを心の中で渇望するだけの無力な存在となる。と同時にタイムマシーンかなにかがあって、過去に戻れるならせめて片目だけでも視力を維持出来るようなアドバイスや治療が出来ればと…妄想する。現時点での医療では限界の状態だと説明し現状維持をと話す。黄斑変性症や緑内障、糖尿病など失明に繋がる疾患は…プライマリーケアやムンテラが本当に大切だし、長い付き合いになるからこそクリニックの果たす役割は大きいと思う。途中で脱落する患者様にも責任はあるが…我々医療人がしっかり理解させているのか?治らないが維持する事は充分に可能だと教育出来ているか?反省する点は大いにあると思う…。

 

そして…私への手術の相談は、実に多岐にわたる。

単純な白内障手術から硝子体手術。先日、友人の知り合いが網膜の病気で手術が必要と言われたが先生がしてくれないか?と相談を受けた。診察すると黄斑円孔。もちろんうちでも治療出来るしその治療方針が変わるはずも無く…手術が必要な事とガス(空気)を使用する必要があるため一定期間の体位制限(伏臥位)が必要だと話し、いつも通りに病期の判定をしてその段階での初回治癒率を話す。点眼指導や生活指導は、スタッフが別室で丁寧に話してくれる。

 

私の経験上では閉鎖しなかった事が無い大きさ。今のレベルなら合併症の発生率もほぼ皆無だが、術後感染症の可能性や網膜剥離の可能性についても話す。では、明後日の予定手術で…と決まった。

 

お忙しい人のようで…その後手術は3週間後となった。円孔の大きさからして、延期は問題無いと判断した。

 

結果、手術は問題無く終わりすぐに伏臥位を指示。翌日の診察でも経過良好と判断。黄斑円孔が閉鎖するかどうかは…あとは時間の問題。一安心。

 

決められた再診時(閉鎖しているであろう時期)に、網膜の写真を撮ってから診察の流れ。写真を撮ってくれたスタッフから先生閉鎖してません!と報告が入った。言葉を疑ってすぐに画像を確認したが…。確かに閉鎖していない。手術はいつも通り何も問題なかった事を頭の中で再確認。何度も。伏臥位もやってくれていたはず…。

 

ガス(空気)はまだ5割残っている。診察もせずにすぐにリカバリー室で伏臥位を夕方まで指示。絶対に閉じるはず…。夕方再撮影してみると…今度はしっかり閉鎖していてハッピーエンド。笑。

 

総括すると…術後の伏臥位が疎かになっていたんだと分かった。後日、体位制限によって首や肩が凝ってしまい2日目にマッサージを受けに行ったんだとバツが悪そうに話してくれました。今となっては笑い話。

 

以前、知り合いのDr や医療人の増殖性糖尿病網膜症に対し硝子体手術を複数人に施行した事があります。もちろん白内障手術だけを執刀することもあります。ただ皆さん決まって…術後管理や点眼の重要性、再診の必要性を分かっているようで疎かになる傾向が見受けられます。一般の患者様よりも。私も他科にかかると…そうかもしれませんが。笑。

これからも、いろいろな方がいろいろな眼の方をご紹介していただけると思います。手術が必要なら、変わらず全力で対応します。同業者や知り合い、友達など変に遠慮しないで、しっかりムンテラ、生活指導、場合によっては注意もしていきたいと思います。同業者だと…少なからずスタッフや私も遠慮や暗黙の了解が入る可能性は否めませんが…。

そして、4月1日から正式に常勤スタッフ(仲間)が…また一人将来有望なスタッフが加わります。学生時代から時間のある時にクリニックに顔を出してくれて、出来る事を手伝ってくれてました。他のスタッフ同様に、患者様本位に考えられるスタッフになってもらえたらと思います。働いていれば、いろいろな事があると思いますが、彼女なりに目標を持ってやりがいを見出して成長してもらえると嬉しいです。全ては患者様のために…。そして、いっぱい、いっぱい患者様の笑顔をこれからも一緒に見ていきましょう。

下之城眼科クリニック