開院以来…私が、変わらず力を入れているのは、

 

①緑内障患者様の管理(istentなど最新の外科的治療を含む)

②変わらず…硝子体手術での地域貢献

③そして…白内障手術から老視治療    の3本柱です。

 

 

③は、LenSxとの出会いで、自身の将来的な希望だった夢物語が…現実として確信的なレベルに到達してきた実感あるので…今後3本柱の-③で詳しく話させてもらいます。

 

 

 

①先日の眼科学会で、istent講習会に参加し…自院でのフェイズ2まで終了しました。あとは、フェイズ3の実際に患者様に手術する段階です。私は、早期緑内障に対しトラベクトームという手術の認定医です。その資格を取得した経緯から考えると、istentはなんら特別な手技は必要では無く、ステントを挿入するコツはいるものの、トラベクトームよりむしろより短時間でより低侵襲で手術を終えられると感じています。私個人的には…トラベクトームの方が眼圧下降には効果がありそうかな?と今現在の素直な感想です…。

 

当院で、変わらず中期以降の緑内障患者様には、トラベクレクトミーやエクスプレスオペは継続して施行しています。クリニックでも…術後の管理含め真摯に向き合っていくべきもの(使命)だと変わらず思っています。

 

 

緑内障は、ご存知のように失明原因の第1位です。40歳以上から発症率が年々増加するため、まずは、クリニックとして健康と思っている人にほど、年に1回の検診の必要性の啓蒙。そして家族歴の存在の周知徹底。緑内障患者様の眼圧管理は、いたずらに点眼薬を追加するのでは無く、外科的治療も考慮する事を常に考えて診察に当たっています。自戒の念を込めて…とにかく…視野を残す事。

 

 

そんな中…先日北高崎駅にほど近い場所で約1年前に新規開業した『だるま眼科』の田邊先生夫妻と話す機会を得ました。田邊院長は、緑内障専門医で、早期緑内障患者様に対し積極的にトラベクロトミーを白内障手術と同時にされているとお聞きしました。私は、個人的にとても良い事だと感銘を受けました。

 

 

私自身が、大学時代と出向病院時代に、発達緑内障患者様3名にトラベクロトミーを施術した経験があります。指導医の先生のおかげで、無事に手術を終わらせる事が出来ました。術後管理は、トラベクレクトミーとは雲泥の差で安全で楽。一過性の眼圧上昇に注意すれば、確実に15前後まで眼圧を低下させられます。当時から、初期緑内障患者様に有益な術式との理解はありました。ただし、田邊院長のように卓越した技量と経験のあるDr が行なってこそ。私には出来ません。また一過性の眼圧上昇を予防するためにシヌソトミーも併用しているとおっしゃっていました。

 

 

トラベクトームやistentは、結膜、強膜を温存できる手技というメリットがある内眼手術ですが…適応疾患に限りがあります。また白内障手術との同時手術が絶対条件。一方で、トラベクロトミーは、結膜や強膜を切開する必要がありますが、初期緑内障の全病態に施行可能。もちろんすでに白内障手術が終了していても施術可能です。今後、点眼地獄(3種類以上)で負のサイクルに入っていく方や初期緑内障の患者様を積極的に診-診連携で紹介させて頂きたいと思います。

 

 

患者様の視野を守るためには、不治の病である緑内障には、私も早期に積極的な外科的介入が必要だと感じているDr の一人だからです。そして、また手術後は、当院でしっかりと経過観察をさせて頂きますので、どうぞ安心して下さい。

 

 

今回…私の中で初心に立ち返ってクリニックを見つめ直す時期だと判断したため、下之城眼科がどのような立ち位置で微力ながら地域医療に貢献させて頂いているのか、自身の眼科医としての3本柱とリンクさせて、計3回の構成でお話しさせて頂きます。次回は…硝子体手術のお話しです。

 

手術サイトブログには、主に②の硝子体手術のお話しを載せています。併せてご覧頂けると…我々の日々の取り組みの一端を理解して頂けるものと思っています。

下之城眼科クリニック